家庭音楽会の楽譜 縦書ワク式楽譜の由来

琴の楽譜 それは妻に対する愛から始まりました。


明治40年逓信省の役人であった坂本五郎は新婚の妻が習っている琴には楽譜がないことを知り、
その不便さを解消するために、洋楽の五線譜の拍節の概念を取り入れ、
しかも妻にわかりやすい琴特有の楽譜を作ってやりました。
妻の上達があまりに早いために評判となり、その原因が楽譜にあることを知ると、
仲間はみんなその楽譜を欲しがりました。
やがていろんなところから楽譜を求められるようになり、
明治43年坂本五郎は逓信省を退官し、大日本家庭音楽会を設立して、
琴の楽譜出版を本格的にはじめました。
琴の楽譜を普及するため琴講義録という独習書を作り、
通信教育をはじめましたが、瞬く間に全国に普及していきました。
その間、琴の天才宮城道雄をはじめ、筑紫歌都子・坂本勉など時代を代表する
作曲家の作品群を出版し、坂本五郎考案の楽譜が琴の世界では不動の地位 を確立いたしました。
その後現代邦楽は盛んな頃には、その代表的な作曲家、長沢勝俊・牧野由多可の作品群を、
そして邦楽ニューウェーブと呼ばれる今日では、
吉崎克彦・水野利彦など時代が求める作品を常に出版し続けています。



会社概要


社名    有限会社 大日本家庭音楽会
創業    明治41年4月
資本金   13,600,000円
取締役社長 坂本 正彦
営業内容  邦楽(琴・三絃・尺八)楽譜・CD等の出版及び販売
本社    福岡市中央区輝国2丁目15-20 坂本ビル1F
      TEL 092(741)2458  FAX 092(731)9510
営業所
   〒197−0825
      東京都あきる野市雨間 307-13
      TEL 0425332315       FAX 0425332316


沿革

明治40年  初代坂本五郎が愛妻のために、従来楽譜がなかった琴の楽譜を考案。
明治43年  考案の楽譜が好評のため、大日本家庭音楽会を設立し、楽譜出版をはじめる。
大正 2年   福岡市中島町にて、楽譜出版他、通信教育及び楽器販売をはじめる。
       考案の琴楽譜を「縦書ワク式楽譜」として全国的に広める。
大正 8年   琴・尺八・三味線・ヴァイオリンなどの音楽の通信教育を全国的に展開。
大正13年  宮城道雄の楽譜を出版。各流派の先生たちも楽譜の便利さを認識。
昭和12年  東京都千代田区麹町に箏曲学院を開設。琴の普及を図る。
       宮城道雄をはじめ、筑紫歌都子・坂本勉など、
       昭和を代表することの作曲家の楽譜を次々に出版、邦楽の出版社として不動の地位 を確立。
昭和20年  戦災により本社・全国7支店も消滅。
昭和22年  大日本の商号禁止のため、有限会社家庭音楽会出版部として再設立。
昭和53年  子会社 エム音楽企画を設立。カセット制作・販売を開始。
       現代邦楽の代表的作曲家、長沢勝俊・牧野由多可の作曲群を出版。
       新人発掘を積極的に行い、栗林秀明・吉崎克彦・水野利彦などの作品を出版。
平成 6年   東京支社を再開設。若手作曲家と連携し、
       21世紀にふさわしい邦楽界のシステム作りを目指し「雅びの会」を設立。
       東京・大阪・札幌にて講習会・演奏会を開始。会員千名を越える。
平成11年  大阪梅田にて中高年者対象の「琴講師養成講座」を開設。
 
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